来廊御礼  2012 4月 シェスタ倶楽部  

遠いところ足を運んでいただき、岡村隆久展をご覧いただきありがとうございます。この画廊での展覧会は、去年に続いて
二度目です。来ていただいた方々が、「落ち着く、魚がいい、コーヒーが旨い」とアットホームな展覧会場になります。オーナー
の木村さん、向井先生には、いい画廊を使わせていただき、感謝です。お二人との、いい出会いにも感謝です。去年は、会期
中の金曜日いよいよパーティの準備をしようという時にグラグラ揺れた。あのような大惨事が起こっていようとは知る由もなく、
ほろ酔い加減で帰って、ニュースを見てびっくりした次第です。

 最近、自分自身の立ち位置という事を考えます。絵の事でも、生きていく事でも当てはまる事ですが、今は、絵を描くとい
う事だけに限って
立ち位置の話をします。絵を描くのに、何を描く、どう描くという事があります。何を描くということは、テー
マはどうしよう、それをどう解釈していこうか、どのようにこなしていこうか、という感覚的な、感性的な、そして内的な思考の
問題。どう描くということは、多分に技術的な事、しかも絵画制作の基本的な事、構図、空間、動き、色の事、絵の具の使い方、そういう言い古された問題です。その両方とも永い間試行錯誤を重ねて歩んできたので、あらゆることを試している、という
自信があっても目から鱗「そういう立ち位置、そういう原点があったのか」と感激しています。と言いながらもこのような事は、
ごく個人的な大発見かもしれません。明日になれば、大発見が、「つまらない失敗だった」と平然としているかもしれません。
このように「わかった」「わすれた」とこれからも絵の具遊びをしていきます。ずっとおつきあい下されば幸いです。

 一昨日絵の飾り付けをしましたが、床から棚にすっと上がれません。棚から床にすっと降りられません。「この高さがだめ・・
山に登れないぞ」と年を感じました。徐々に酒の量が減っています。「酒飲みの岡村」返上です、と言いたいのですが、ここか
らが本番。二週間前楽しき
飲み会があり、普段減った分を取り戻そうと飲んだのでしょうね。朝起きると、ちゃんと着替え
て整理までして寝ている。「昨日、どうして帰った、どうして寝たのだろう・・」と記憶の飛んだ状態。鏡を見ると目が赤い。若
ころに何度か赤くなった。初めて赤くなった時は村田眼科に飛んで行った。「岡村君 こんなん ほっといたら 治るよ それ
より せっかくきたから ほかの病気を 診る 目 大事やもんね」と十歳代からの友人の先生。と若いころを思い出しながら、
次の週も楽しき
飲み会があって、またまた減った分を取り戻した。あくる日起きたら、それこそマッカッカだ。ネットで調
べると「結膜下出血 人が見たら 痛々しそうに見えるが 本人は何も感じない ほとんどの場合 ほっておいたら 二週間
ぐらいで 出血が引き治る」とあるが、細い目が、黒と赤で白眼が無い「これはちょっと格好が悪いな、個展間近なのに・・」と
反省しています。

 来廊御礼と言いながら長々の饒舌を失礼しました。「皆様に見ていただける」という事を励みにまだまだ描いて行きます。
よろしくお願いします。いい仲間がいて私は幸せです。

写真は中西プロ