2005年 晩秋 鈴鹿山系 佐目子谷
 
 
 
山と 山に はさまれた谷
空気が 湿っている
でっかい石が ゴロゴロ
赤く いろづいた 葉 葉
テントの 中で 鹿の声を 聞いた

 
 
えいほう やっほう
木を集める
こっちのは湿っている
そっちのは乾いている
川のニオイ 水のニオイ

 
 
 
 火が つかない
燃えあがった と 思ったら 
消える
火をつける また消える
けむりがまく 涙が出る
風上に移ると 煙もついてくる
服も 髪の毛も 煙のニオイ

 
 
 くらやみの中 炎がもえる
炎が 踊る
右へ左へ 踊る踊る
じっとみつめる オレ

 
 
テントを張った
コンロをだし 鍋をだし
旨いものを造った
乾杯
酔った

 
 
 サツマイモを 入れる
土の中に 入れる
うまいんだよ
じっくり 時間をかけて 焼くと
うまいんだよ 

 
     
もえる 赤い炎が もえる
向こうの 山の上 明るいぞ
月だ 月だ
まっくらな山 あおぐろい空
しろい月 あかい炎
 
 
     
 
 焚火山行は、毎年、恒例のように、やっていた。鈴鹿で5,6回、大峰でもやった。
焚火にはコツがいる。湿った木の枝はなかなか火が点かない。
澤山さんは、学生山岳部時代、毎晩、焚火で飯を炊いていたのか、焚火の名人だ。