前鬼と書いて「ぜんき」と読む 大昔の修験者の名だそうだ 前鬼が修験の場所と定め、そこが地名になったのだろう。
 
 
 ぜんき と いう ところ
ぜんき の き は 鬼だ
おどろおどろ しい 地名だ
そして 今ふう ハーモニー
白装束の天狗
一葉の高下駄
ほら貝と団扇
笑う、怒鳴る、飛ぶ
 
 
 明るく なりかけたころに 家をでた
もう 黄昏 ちかい
おながかった あるいた あるいた
へろへろ と 山から下ってきた
 
 
 まるい月 輝く
まるい月 すぐそこに居る
まるい月 木も岩も 真っ黒だ
天狗が 向こうで 団扇をふる
でかい木 いくつも 
ひっくり 返っている
根を 空に 向けて
このあたり の 木
ひっくり 返っている
たくさん ひっくり 返っている
ブナの原生林は トレンドデスゾ
 
 
 紀伊半島の中心部
山山山 と 連なる
まるで 画のように 連なる
日本いち 雨が おおいそうだが
水は かれてる
たまり水 沸かして 飲んだ マズイ
 
 
 てっぺんに 修験者 の つえ
白装束の 天狗 
笑う、怒鳴る、飛ぶ
かれ そこら ここらに いそうである
 
 
 大峰奥駆道は、吉野から熊野本宮大社の間。そして熊野参詣道小辺路は、高野山金剛峯寺から熊野本宮大社の間だそうだ。
大峰奥駆道は、女人結界で有名な山上ヶ岳、大普賢岳、弥仙、近畿最高峰1915メートル八経ヶ岳、仏生ヶ岳、釈迦ヶ岳、大日岳、
天狗山 地蔵岳、涅槃岳、と続く。冬に近いこの季節2000メートル近い尾根道は、夜ともなると気温は氷点下に下がり、
昼でも日陰は雪が固まっている。ほとんどが奈良県だが、昔から治外法権?の山域、修験者、仙人、犯罪者やらと、
真冬でも人が居て鹿や狼の毛皮を着て闊歩していただろうな。麓でさえ道はなかった頃は。