蓼科山 2019年9月2日
 
 
「展望が素晴らしい」 と書いてある
かすんで 何も見えない 風はきつい 慎重に 慎重に
 
 
 
 
 
「ちょっと わがまま 山に登りたい」友人たちは小布施方面に観光
“スズラン峠:女の神茶屋”にある登山口まで送ってもらった
5時に また迎えに来る」という言葉に送られ登山口を登り始めた 
 
 
 
 
 
どんよりとした天気 一本目はなだらかな草原
低木が茂った森と開けた場所が交互にあらわれ、笹も茂っている、爽やかな景色
 
 
 
岩ゴロゴロの濡れた道、樹が味方だ
幹を、枝を、根をつかみ登っていく 岩を滑ると大怪我だ
 
 
 
 
 
 
谷筋ではないけれど降れば水が流れる岩の道、濡れて湿っている
天気もいよいよ暗雲がたちこめてきた
 
 
 
 
 
 
はでな棒だと思ったが この天候では ありがたい 道しるべの 棒だった 
 
 
森林地帯が終わって、大きな岩がゴロゴロ出てきた。上を見上げると
かすか遠くのほうまで岩が続いている。天気が悪く視界が低い、上もまわりも見通しがきかない
風も吹いてきた、なんだか嫌な予感もするが登る
 
 
 
 
 
 
雨が降りそうな山の中、2000Mを超えると風が冷たい、耳が痛い、ヤッケのフードを被った 
 
 
閉まっていたが 小屋がある 
 
 
 3時間で山頂にやってきた。途中、吹き飛ばされそうなきつい風が吹きはじめ
かすんで十二十M先が見えない、3点確保でそろりそろり進んでいく
オレンジ色の棒が所々にさしてある、くさりをつかみ岩をつかみ、進んでいく
 
 
やや平らな山頂もゴロゴロ石で、まっすぐ立っていられない
それでもたくさんの人がいた、反対側から登ってこられたようだ
 
 
 
こんなところは長居は無用と下り始めた。慎重に慎重に風が吹かないところまで下り休憩した 
 
 
 
 
 
 
 
 
蓼科山は八ヶ岳連峰の北の端っこ、独立峰のように立っている 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
登山口あたりは晴れている、明るい空、4時半に着いた。10分ぐらいで迎えに来てくれた 
 
 
 
 
 
 
昔話:山を作る神様に二人の娘がいた。富士山を作って一人を住まわせた
もう一人には浅間山を作って住まわせようと、諏訪の土をごっそり運んだ
諏訪の土地には大きな穴があいてしまった。蓼科山は八ヶ岳の妹でした
手ですうっとなぜたようななだらかなやさしい姿から諏訪富士とも呼ばれていました
兄さんの八ヶ岳が富士山に蹴飛ばされてから、日々泣いていました
涙を流し泣きじゃくったので、一筋の川になり、諏訪湖ができました。
 
 
大失敗をやらかした。疲れたので30分ピッチで下っている。濡れた石の下りを慎重に下っている
5時に登山口だが、このペースでは4時前には着いてしまうとゆっくり歩いている
「へ あ ザックがない まさか忘れた」なんと今までいろんなものを忘れてきた
いちばん多く忘れたのはストック、だがまさかザックを忘れるとは、まさに瘋癲ジジイである
30分下ったのを 上り返す」「何が入っている」
「もう いつ 廃棄処分しても いい ザック パン 水・・」
「たいしたものは入っていない あきらめるか」
と自問しながらも、身体は登り始めた。急いで下ると怪我をするような斜面
登るのも下りと同じような時間で登れた、「おお ザック君 オレが座った石の横 
おろしたままの姿で、土の上に横たえわっていた、むろん感激の再会である。